1月27日〈金〉のT君
         2006.1月


T君は学校に行った。
3ヶ月ぶりのことです。

なにか暇を持て余し、学校へでも行ってみようかな、と思ったらしい。

お母さんに電話をかけた。
上靴はどこにあるのかと。
家を出て、学校に向かった。12時をかなり回っていた。

途中の多目的グランドのベンチに座った。
そこで、一時、思案にふけったという。
このまま行こうか、家に戻ろうかと。

ベンチから腰を挙げ、立ち上がった。
そして、足は家を向き、数歩、歩んだ。
T君は、立ち止まり、考えた。
このまま帰っていいのか。せっかく此処まで来たのに。
それに、家に帰っても暇なだけだ。

T君は、向きを変え、歩き始めた。
学校に着き、教室に入った。声をかけてくれる友達もいた。
6時間目は、みんな教室を移動して、ちがう教室で勉強をする。

T君は、ひとり教室に残っていたそうだ。
その後、ホームルームがあった。
友達と会話を交わす時間はほとんどなかった。
先生も声をかけてくれたが。それ以上に話すことはなかったという。

この日の行動の中に、T君が大きく成長した様子がうかがえる。
自分との対話をはじめ、自分がどうあるべきか考え始めた。
自分を見つめ始めた証だ。確実に自分探しが始まっている。